岩手県大槌町吉里吉里地区は、東日本大震災によって被災した漁業集落です。また1933年に発生した昭和三陸津波の際も大きく被災しており、集落内での高台移転を行っています。東日本大震災での被災後は、高台移転や土地の嵩上げなどを含む復興事業を行いました。あれから13年が経過したいま、住宅の再建や復興事業はほぼ完了しており、平常を取り戻しつつあります。萩原が継続的に
2024年9月7-8日、そんな吉里吉里地区で、公民館長の芳賀博典さんや、天照御祖神社の宮司でもある藤本俊明さんを中心に、地域住民の方とも協力いただき、「吉里吉里ギャラリー2024」を、吉里吉里公民館で開催しました。
吉里吉里ギャラリー2024では、藤本さんからご提供いただいた昭和三陸津波後の復興計画や当時の街並みに関する資料、住民の皆さんから提供いただいた昭和から平成にかけての吉里吉里地区の日常やお祭りなどの風景を切り取った写真、萩原が実施した住宅再建やコミュニティの変化に関するアンケート等を展示しました。
また、研究室の3年生が中心となって、来場いただいた地域の方々から、被災以前の地域での思い出やエピソードを募集し、地図上に旗を立てていくワークショップも開催しました。
2日間で合計100名を超える方にご来場いただきました。家族や友人同士で、写真を見ながら在りし日の風景や思い出を賑やかに振り返っていらっしゃいました。また、ワークショップでは、前の方が地図に残していった思い出を見て、ご自身のエピソードを思い出される方や、「今回の機会で、改めてまちのことを考えたり、お互いに話しをするよい機会になった」とおっしゃっていただいた方もいらっしゃいました。
私たちもいろいろなお話を伺ったり、住民の方々同士が会話されている様子を拝見し、地域で積み重ねてきた歴史や、コミュニティの力を実感する2日間となりました。
今後も、何らかの形で吉里吉里地区に関わっていけたらと思います。